怪談ノ宴 2009 其の弐
昨日の続き、『怪談ノ宴2009 其の壱』の続きです。
全体は二部構成になっていて、いまのところは一部について語ってます。各部の中での、それぞれの順番は既に細かい部分では記憶もあやふやになっているので、あまり正確さは期待できませんが。
昨日はオープニングを京極夏彦さんが読者投稿の怪談三編を朗読したところまででした。この後に、雑誌『幽』編集長の東雅夫さんも登場して軽くトーク。
Webサイトのほうでもたしか触れていたと思うけど、この会の出演者を紹介する10秒ほど(出演者一人につき)の動画があって、これがなんと京極さんの手によるもので、以前からその動画編集にかける熱意?と完成度の高さ、面白さは有名だったけれども(そもそも水木センセイともこの動画編集がきっかけになって親しくなっていったとか)こうして実際に見てみると、いやはやたしかに、これはその筋?では有名にもなるし、いろんな人にお願いもされるだろうなぁと納得もし、感心もしました。ただ、ご自分のものも作られているんで、それはやっぱり照れくさかったのか、「イヤなもんですよぉ」って苦笑いで話しておられましたね。
そんな風にして作られた紹介動画を最初に流して、次は「見えちゃう・聞こえちゃう・感じちゃう」の女性三人。『怪談シスターズ』(こういう名前だったかちょっと自信ないけど)ってことで、チャーリーズエンジェル風の動画で紹介の後、作家の加門七海さん、立原透耶さん、漫画化の伊藤三巳華さんが登場。ここはこの三人の鼎談という形で、それぞれの見聞きした不思議な、怖いお話をいくつかしてくれました。
あ!しまった。
その前にそうだ。怪談アルピニスト(だったっけな?)の安曇潤平さんが先に登場して、ひとつお話をしてくれてたんだった。この方は幼少の頃から山登りをされていて(現在も)その経験から見聞きした、いろんな山での怪異、不思議な話(怖い話もバリバリに)をご自身のWebサイトや雑誌『幽』のほうで披露してくれてます。(赤いヤッケの男 山の霊異記 (幽BOOKS)っていう本も出されている)
自分は山登り、とくにしたことないんだけど、それでも安曇さんの語るお話にはとってもリアリティを感じられて、実に自然にその作品世界に入り込むことが出来ます。こういう「山」に特化した怪異ってのも、ここまで徹底したものだとあまり聞いたことなかったから新鮮だったし、その内容、語り口も含めて、ますます独自の世界を構築されているようで、雑誌のほうで読めるのも毎号とっても楽しみだったりして。今回聞かせてもらったお話もなかなかに不思議で怖い「怪談」でした。しっかりと。
んー、、だんだんどこまでが第一部で、どっからが第二部だったか分からなくなってきたけれど、ま、まだこの時点では一部だったと思います。ということで先を続けましょう。
これまで主に進行役だった京極さんと東さんの二人に加え、ここであらたに一名が加わります。作家の平山夢明さんです。
平山さんといえば、「超怖い話」や「東京伝説」、「怖い本」等のシリーズでよく知られる、いわゆる「実話怪談系」の作家さんですが、(他にも短編小説や映像作品も発表されていたり、2007年度の『このミス』国内部門一位に『独白するユニバーサル横メルカトル』が選出されてたりもする)
自分の趣味嗜好、好みでいうと、実はあんまりこの人の作品、語り口は好きではなくて、苦手だったりするんだけれども(でも、面白いと思ったものもけっこうある)こうして実際に壇上でお話をされる様子を見たら、なぜかいっぺんにイメージが変わってしまいました。なんか、今までのその苦手だった部分が、あぁ、こういう人がこういう姿勢で捉えて描くものなら、あれはあれでいいんだな、みたいな感じで。
登場前になんか近くでお酒を呑んでたらしくて、そのせいか?それとも元からなのか、のっけからとばしまくって炸裂してました。愉快で軽妙で、随所に適度?に挿入される毒気が、いろんな意味で場に合っていてナイスなキャラクター。ときに不謹慎とか(最近そういうの、世間一般うるさいでしょ?)言われそうな表現も決して少なくなかったんだけど、悪意とか、人を不快にさせようとか、そういうのではなかったから、これも随分と笑わせてもらい、なおかつ「ゾクゾク」っと、怖い思いもさせてもらいました。
平山さんと京極さんの軽いトークを導入口にして、フレッシュな新人作家の一人として、ここ数年でじわじわとその評価、知名度をあげている黒史郎さんが登場。(『夜は一緒に散歩しよ』で第一回『幽』怪談文学賞長編部門大賞を受賞)
この方の作品は実はまだ未読で、雑誌『幽』のほうで書き下ろしの短編をちょろっと読んだ程度。でも、惹かれるもの、気になる感覚を感じるので、そろそろひとつくらいはちゃんと作品を読んでみたいとは思って、『夜は一緒に散歩しよ』は購入済みなのですが、まだ積ん読ゾーンに積まれてます。
この黒さんのしゃべりがまた面白くて、この方の登場からまた一気に笑いのヴォルテージが加速していきました。本人も言ってましたが、こういう場に不慣れなのとあがり症ってことで、足は震えるはカンペ持参でそれを棒読みで読み上げる進行をするわ(彼が紹介役になって、この後に他の新人作家さんたちを何人か紹介)そういう不慣れでダメダメなところが、平山さんの容赦ない突っ込みも加わってすんごく面白くて、場内ほんとに大爆笑、爆笑の渦でした。
怪談を聞きに、恐がりにいって、果たしてこれでいいのだろうかと思うほどに笑ったなぁ。
たぶん、これくらいで一部が終わって休憩に入った気がします。二部では木原さん、福澤さんが登場します。すでに登場済みの平山さんも、あらためて怪談を語る人として、再度登場し直しますが、ちょっとまた長くなってきたのでまた『其の三』に繋げることにします。
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